オンラインで靴を販売しているなら、掲載する写真の重要性をすでにご存じかもしれません。靴がどれほどスタイリッシュで快適であっても、見た目の印象が重要です。高品質な写真は、ソーシャルメディアで靴を見つけた人を引き寄せ、商品ページを訪れている人の購入を後押しします。
靴の写真撮影スキルをレベルアップするためのアドバイスを紹介します。
靴の写真の上手な撮り方
靴の写真撮影の際には、十分な照明、複数の角度、撮影場所、カメラ設定に気を配りましょう。これらの要素を踏まえ、オンラインで販売する靴の写真を撮影する方法を見ていきましょう。
1. 靴を準備する
靴の撮影を始める前に、製品が完璧な状態であることを確認してください。撮影予定の靴をそれぞれチェックし、ほつれや摩耗、欠陥がないかを確認します。
靴の中に紙などを詰めて、実際に履いている時の形を再現します。ブーツの場合は、足首部分に追加の段ボールチューブやティッシュペーパーを入れて、形を保つようにします。
ハイヒールやサンダルを提供する場合は、靴のストラップを留め、透明なプラスチックで支えて自然な形を見せます。靴の形を保つために使用した小道具は、あとで編集時に取り除くことができます。
2. シーンを設定する
靴の撮影準備が整ったら、次はシーンを設定します。
靴の写真撮影で一般的に使用されるシーンには、クリーンな白い背景、フラットレイ撮影、ライフスタイルまたはアクションショットがあります。
- 白い背景: 商品写真の背景をすっきりと見せるための最もシンプルな方法は、白い背景を使用することです。白いシートやキャンバスのドロップクロス、または既製の白いバックドロップを使って、単色の背景を作成してみてください。
- フラットレイ: 靴を平らで反射しない表面に置いて撮影することをフラットレイ撮影と呼びます。被写体の真上から撮影することで、顧客が足元を見下ろす角度から靴を見せることができます。
- ライフスタイル:アクションショットやライフスタイルショットは、靴を実際の生活の中でどのように映えるかを見せるため、ランニングシューズはトラックで、カジュアルスニーカーには街中で、高級ヒールやドレスシューズにはシックなバーで撮影をすると良いでしょう。
3. 照明に気を配る
照明は靴を撮影する上で非常に重要な要素です。異なる素材(ポリッシュレザー、スエード、キャンバスなど)を撮影する際には、複数の角度からさまざまな光量を使用して、それぞれが光を吸収し反射する特性を活かします。
撮影で使用される主な照明は以下の通りです。
- 自然光:ライフスタイル写真を撮る際には、自然光が効果的す。しかも無料。撮影する時間帯を工夫し、ゴールデンアワー(夕日)では暖かい色合いを、ブルーアワー(薄暮)では寒色系の色合いを出すことができます。
- スタジオ照明:スタジオでの撮影では、製品に適切な照明を当てるために人工光が不可欠です。三点照明(キーライト、フィルライト、バックライト)を使用することで、製品のすべての面を照らし、影を排除し、自然光の均一さを再現できます。
- フラッシュ: スタイライズされた照明や意図的な陰影を作り出すために、デジタルカメラのホットシュー(カメラの上部の取り付けポイント)にフラッシュを付けるか、スタジオのスタンドに外付けで取り付けます。連続スタジオライトとは異なり、フラッシュはシャッターボタンを押したときにのみシーンを照らすため、何度かテストショットを行って調整が必要です。
4. カメラを選ぶ
ソーシャルメディア用にカジュアルな商品写真を撮影する場合、スマートフォンでも十分よい写真が撮れます。ただし、そのカメラの質によります。
しかし、eコマースウェブサイトの商品詳細ページ(PDP)に必要なクリーンでプロフェッショナルな画像が必要な場合、デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラは大きな違いを生み出します。これらのプロ用カメラは、各ショットでより多くの情報をキャッチする能力があります。
カメラやその他の撮影機材を購入するための主要なメーカーには、ニコン、キヤノン、富士フィルム、ソニーがあります。
5. レンズを選ぶ
レンズを選ぶ際は、使用しているカメラ本体との互換性があり、商品画像に適した焦点距離であることを確認してください。50mmのレンズは人間の目と同様の視野を実現するオールラウンドに使用できます。ただし、スタジオの環境などに応じて、50mmから200mmの固定レンズを使用することもできます。
より細かいショットが必要な場合は、被写体から数インチの距離でフォーカスできるマクロレンズを選ぶことで、布地の質感や小さな色のアクセントなど細かい部分も映し出すことができます。
6. カメラ設定を調整する
カメラとレンズを用意したら、マニュアルモードまたは絞り優先モードで、出来上がりをコントロールでいるようにします。マニュアルモードでは、特定のニーズに応じて絞り、フォーカス、シャッタースピードを調整できます。一方、絞り優先モードは、絞りの選択に基づいて他のすべての設定を決定するセミオートマチックな撮影オプションです。
靴を撮影する際は、カメラをf/8からf/11の高い絞りに設定し、製品全体が焦点内に収まり、画像が過剰に露出しないようにします。
7. 角度を多様化する
オンラインで靴を購入する際、消費者は購入のために靴のあらゆる角度を見る必要があります。カタログに含めるべき重要な角度には、正面からの写真、斜めのサイドショット、上からの視点があります。製品写真に角度が少ないリスクを最小限に抑えるために、これらの異なる角度を必ず含めるようにしましょう。
時間があれば、360度のGIFを追加して、製品のすべての側面をインタラクティブな動画形式で見せることができます。
製品GIFを作成する手順:
1. 1つの角度から写真を撮る。
2. 靴を少し回転させる。
3. もう一枚写真を撮る。
4. すべての角度の写真を撮るまで繰り返す。
5. これらの写真を集めて、Photoshopやお好みの編集アプリでGIFファイルに変換します。
製品GIFの撮影には少し練習が必要なので、最初のものが完璧でなくても落胆しないでください。
8. 小道具を含める
創造力を発揮し、ブランドを際立たせましょう。小道具は、製品写真に色、質感、個性を加えることができます。ブランドガイドラインを参考にして、斬新なアイデアを考えましょう。靴の色、質感、ユニークな特徴を引き立てるために、追加できる小道具はありますか?
楽しんで実験してみてください。小道具を取り除いたり、ポストプロダクションで編集して消したりすることもできます。Shopify MagicのようなAI背景除去ツールを使用しても良いでしょう。
9. フォーカスを遊ぶ
ほとんどの製品写真にはシャープなフォーカスが必要ですが、スタイライズされたショットを使用したい場合もあります。
例えば、ロゴなど特定のディテールのクローズアップ画像をキャッチしたい場合は、ソフトフォーカスを使用してロゴ以外の部分をぼかす効果を作り出します。これにより、細部が際立ち、通常のフォーカス画像では見逃されがちな質感を強調できます。
10. 画像を編集する
製品の複数の写真を撮影したら、カメラから靴の画像を編集ソフトウェアにインポートします。そこで背景を削除したり、フィルターを適用したり、露出を調整したり、画像をトリミングしたり、サイズを変更したりできます。
写真編集ツールを使用して、サイズ、背景、色、露出を標準化することで、画像を一貫性のあるものにし、各製品を際立たせ、製品カタログにプロフェッショナルな印象を与えます。ほとんどの編集アプリではプリセットを作成して、設定を一括で適用できるため、各製品ページが選択したスタイルに合うようにできます。
Adobe PhotoshopやLightroomは、プロの写真家や愛好者によって使用される有料編集アプリですが、Shopifyのメディアエディタ(英語のみ)のような多くの無料オンライン写真編集アプリも、編集プロセスで重宝します。学習を要しますが、少し練習すればオンラインストアのために高品質な画像を作成できます。
靴の写真の撮り方に関するFAQ
靴の良い写真を撮るにはどうすればいいですか?
デジタル一眼レフカメラまたはミラーレスカメラ、三脚、50mmから200mmの単焦点レンズ、三点照明を使用することで、高品質な画像を実現します。さまざまなディスプレイ、角度、フォーカス設定を駆使して、靴のディテールを際立たせましょう。
靴を写真でどのように表示しますか?
靴を撮影するための最も一般的な表示方法には、フラットレイ撮影、白い背景、ライフスタイルショットがあります。靴に紙を詰めて形を整え、小道具なども添えることで、ディスプレイに多様な質感や華やかさを加えることができます。
靴の写真に最適な照明は何ですか?
適切な照明は、製品を正確に表現するために欠かせません。自然光は屋外でのライフスタイル撮影に最適ですが、白い背景や屋内でのモデル撮影には人工照明を使うのが良いでしょう。スタジオ撮影では、可能な限り三点照明を使用してください。